「ヒールのかかと鳴らして、急ぎ足で歩いてた彩を見たんだ。きれいな人だなーって男ならだれでも魅力ある人には目が行くだろ?」
「・・・ちょっと気持ち悪い」
「ははっ。でも男なんてそんなもんだ。でも」
「でも?」
「きれいな人だなーとか、かわいいなーとか、いろんな場所で目が行くことがあっても、その人と話がしたいとか、深くその人と関わりたいとまでは思わなかったんだ。俺。それまで。」
前に渉は付き合いが長く続かないたちだと言っていたことを思い出す。
「彩もただ目がひかれるだけだった。はじめは。」
「何回か見かけたの?」
「違う。たった一回。でも、その一回が俺にはすっごく大きかった。」
私の肩にのせていた顎をあげて、渉は私の体をさらに自分に近づけるように抱きしめた。
ギュッと両腕が私の腰にまわる。
「忙しい時間帯でさ。誰もが見て見ぬふりしてた人がいたんだ。多分痴呆症だったのかな、あのおばあちゃん。」
「・・・」
「なんか、みんな面倒なことに巻き込まれたくないって感じにそのおばあちゃんが声をかけてもよけて行ってさ。なんか、寂しいなーって思いながらおばあちゃんの方に俺近づいたんだ。別に俺はフレックスタイムで、急いでなかったし。」
「・・・!」
私はその時思いだした場面があった。
「・・・ちょっと気持ち悪い」
「ははっ。でも男なんてそんなもんだ。でも」
「でも?」
「きれいな人だなーとか、かわいいなーとか、いろんな場所で目が行くことがあっても、その人と話がしたいとか、深くその人と関わりたいとまでは思わなかったんだ。俺。それまで。」
前に渉は付き合いが長く続かないたちだと言っていたことを思い出す。
「彩もただ目がひかれるだけだった。はじめは。」
「何回か見かけたの?」
「違う。たった一回。でも、その一回が俺にはすっごく大きかった。」
私の肩にのせていた顎をあげて、渉は私の体をさらに自分に近づけるように抱きしめた。
ギュッと両腕が私の腰にまわる。
「忙しい時間帯でさ。誰もが見て見ぬふりしてた人がいたんだ。多分痴呆症だったのかな、あのおばあちゃん。」
「・・・」
「なんか、みんな面倒なことに巻き込まれたくないって感じにそのおばあちゃんが声をかけてもよけて行ってさ。なんか、寂しいなーって思いながらおばあちゃんの方に俺近づいたんだ。別に俺はフレックスタイムで、急いでなかったし。」
「・・・!」
私はその時思いだした場面があった。



