運命の一夜を越えて

「つかんで」
「え?」
「手、今つなげないからさ、ここつかんで」
そう言って顎で自分の腕を示す渉。
私は開いているほうの手で渉の腕をつかんだ。

「よし」
満足そうに再び歩き出す渉は私の歩幅に合わせて歩いてくれた。

この旅行が永遠に続いたらいいのに。

渉と一緒に過ごす時間のなかで、私はいつだってそう思わずにはいられなかった。



電車と新幹線を乗り継ぎ、私たちは空港から飛行機で北海道に向かった。
北海道に着くとすぐにレンタカーを借りて渉の実家へ向かう。

途中で立ち寄った海鮮市場で食べたいくら丼は二人とも本気になって食べるおいしさだった。