運命の一夜を越えて

家族の話をしている渉の表情は小さな女の子に向けていたような、すべてを包み込むような温かな表情だった。

温かい家族・・・か・・・



「眠い?」
うつむいた私に渉が聞く。
「少し・・・」
「そっか。早く寝ような。」

嘘だ・・・

今はまっすぐに渉の顔を見られないから嘘をついた。


髪を乾かしてくれた渉は、私をリビングに促す。
そこには私が食べやすいようにと気遣ったメニューの夕飯が並んでいた。