魔女らしからぬ服装、この集会場に現れて歩き回れる、そして幹部クラスである私に声を掛けることができる者…___答えは簡単だ。
「大魔女様がお呼びでございます」
___大魔女様に仕える者以外ありえないってこと。
「大魔女様が、私を?」
お呼びだなんて今まで一度もなかったのに、急に呼びつけるなんて…。
私一体何か気にさわってしまうようなな事をしたかしら。
身に覚えがないのが逆に怖いんだけど。
「お叱りなどではありません。お話がしたいとおっしゃっていました」
「え…」
お話がしたいだなんてそれこそ…いや、でもせっかく大魔女様が呼んでくれているんだ。
断れるわけがない。
「分かりました。行きます」
「ありがとうございます。こちらへどうぞ」
席を立ち、言われるがまま彼女についていくと会場を抜けて案内されたのは…他の部屋の扉とは違う、一際大きな扉の前。
この先に大魔女様がいる___そう考えると急に緊張してきた。
ゴクリと息を飲み、呼吸を整える。



