式の間、胸の変に早い鼓動が止まらなかった。なんでかな。今までこんなことなかったのに。こんなの…考えたこともなかったのに。変だよ、私…。

「あー、話ながいわ」
「結局何が言いたいんだろうなあ」
「ねみ〜」
教室に帰ってからは、さっきのようにまた賑やかになる。少し、安心するな。でも油断はできない。隣にいる翔とは、あれから離せてない。
…どうしよう。
「優奈ちゃん!おれとはなそー」
「ばーか、優奈ちゃんと話すのは俺だろ」
「何言ってんだよ、俺だよ」
「紹介…………」
「えっと…」
さっきからいろんな人が話してるから、よく分からない。ていうか、さっきから『紹介…』しか言ってないひといるよね?聞き間違いじゃないよね?
「…ふふっ」
笑っちゃった。これが毎日続くと思うと、おかしくて…。
「「「わ…笑ったぁぁ!!可愛すぎる!!」」」
はい?
「美人系なのに、笑ったら可愛くなる!」
「これが天国か…」
「天使が見えるぜ」
「翔…恨むぞ」
「お前らなあ…」
笑っただけで、こんなに盛り上がるクラスって…本当に楽しいんだなあ。でも、なんかひとり地味に違うこと言ってる人いない?
「気にするな。すぐおさまる」
「だといいけど」