「お、愛宝じゃん!
どした?」

「素良、あたし、妊娠したかも」

直樹の言葉を無視して、素良に言った。

「かも、って?」

「まだ病院に行ってないから」

「検査薬も確実ではないんだよ?
病院に行こう」

素良に押される形で、病院に行く。

名前が呼ばれ、内診をすると、妊娠している事がわかった。

病院を出ると、

「俺、高校辞めて働くよ!
それで愛宝さんと生まれてくる子どもを養うよ」

素良はそう言って、愛宝を抱きしめた‐。