「聞いていい?」

AVの喘ぎ声を無視して、素良が言った。

「なんでそんなにエッチしたいの?」

愛宝は俯く。

「…が、凛羽が彼氏いるみたいなの…。
で、ヤッてるみたいなの…」

「みたい、なんでしょ?
気のせいじゃないの?」

「ずっと一緒にいたんだよ!?
隠してたってムダさぁ」

「…ムダさぁ…?」

素良がキョトンとしている。

愛宝は頬を赤く染める。

「母が沖縄出身でね、たまにうつるんだよね」

「でも、ビビってたよね…?」

「…う。
でも、大丈夫」

「わかった」

素良はDVDを消す。

「エッチするのに、DVDいらないよね」

どこか素良は余裕そうだ。