ペットボトルのふたに穴を開けて


ストローをさして


水を入れて


ふたを閉める。


ペットボトルの真ん中をギュって押せば


ほら


水がストローから飛び出した。


目をつむれば


ほら


簡易水鉄砲‼︎


そう叫んで私に水をかける君の姿が


今もありありと思い浮かぶ。


あれは高校の時だったろうか?


ただ、カッターシャツと髪の毛と…


全身水でべちゃべちゃになったことは覚えている。


目を開ければ


ほら


水しぶきが太陽の光に反射して


キラキラと輝いている。


その一粒一粒に周りの景色が映っている。


まるで私だけの世界地図だ。


私だけの思い出がたくさん詰まった


私だけの世界地図。


その一粒一粒は私を照らしている。


今日も明日も明後日も


私を映し出している。


嫌な時は


ほら


あの思い出のたくさん詰まった


ペットボトルの水鉄砲を作ればいいんだ。


ありがとう


君。


たくさんのすてきな思い出をくれて


ありがとう。


私にとっての楽しい、美しい思い出が


君にとってもそうでありますように。