ピケは強い子だが、それだけじゃない。弱いところも、触れることさえ躊躇われるようなやわらかいところも持っている、女の子だ。
もしも彼女に何かあって、それを脅かすようなことが起こったら──そんな時は誰よりも早く、誰よりも近くで寄り添いたいし、助けるのは自分だとノージーは思っている。
ノージーはそのために、魔獣から獣人になったのだ。
今度こそ、間違えたりしない。
失敗し続けてきた八回の猫生と、人形のようになってしまったピケを思い出したら、自然と口に出ていた。
「僕に任せてくれませんか?」
「ん? ふぁにを?」
「僕をもらったこと、決して後悔させません。きっと、あなたを幸せにしてさしあげます」
もぐもぐ、ごっくん。
串焼きを飲み込んだピケの喉が動く。
言われたことを理解できていないのか、彼女はパチパチとまばたきして、不思議そうにノージーを見つめてきた。
「僕を信じて。僕のいうことを聞いてください、ピケ」
ノージーは串焼きを持ったままのピケの手を取り、真摯な気持ちで見つめ返した。
美女から見つめられて、ピケの頰が反射的に赤らむ。
目の前の美女がノージーだとわかっていても、まだその顔に慣れていないピケは自分でも思ってもみない感情に翻弄された。
(あっ、赤くなるな、私ぃぃぃぃ!)
これはノージーだ。猫のノージーなんだ。美女に見えるけどノージーだから、ドキドキするのは間違っている!
もしも彼女に何かあって、それを脅かすようなことが起こったら──そんな時は誰よりも早く、誰よりも近くで寄り添いたいし、助けるのは自分だとノージーは思っている。
ノージーはそのために、魔獣から獣人になったのだ。
今度こそ、間違えたりしない。
失敗し続けてきた八回の猫生と、人形のようになってしまったピケを思い出したら、自然と口に出ていた。
「僕に任せてくれませんか?」
「ん? ふぁにを?」
「僕をもらったこと、決して後悔させません。きっと、あなたを幸せにしてさしあげます」
もぐもぐ、ごっくん。
串焼きを飲み込んだピケの喉が動く。
言われたことを理解できていないのか、彼女はパチパチとまばたきして、不思議そうにノージーを見つめてきた。
「僕を信じて。僕のいうことを聞いてください、ピケ」
ノージーは串焼きを持ったままのピケの手を取り、真摯な気持ちで見つめ返した。
美女から見つめられて、ピケの頰が反射的に赤らむ。
目の前の美女がノージーだとわかっていても、まだその顔に慣れていないピケは自分でも思ってもみない感情に翻弄された。
(あっ、赤くなるな、私ぃぃぃぃ!)
これはノージーだ。猫のノージーなんだ。美女に見えるけどノージーだから、ドキドキするのは間違っている!



