好きな人には好きになってもらいたいじゃん。



「いつ付き合ったの?くるたんが折原を意識してるのはなんとなく気づいてたけど」

「そうなの!?」

「避けてる感じしたし、意識しまくりだったよね。それで?」

「体育祭のあとに……」

「もう、すぐ報告!」

「ごめんごめん」

「まぁ、いいけど。おめでとう」

「ありがとう」


かほちんに事情聴取を受けるけど、恥ずかしいからあいまいに話したりした。

でも、わたしは自分のことよりも……。



「かほちんって、町田くんのこと好きなの?」

「え、あ、好きっていうか……気になってるというか……」

「知らなかった!」

「あたしも、はっきり気になるって思ったのは体育祭の打ち上げでだし……」


かほちんが照れてる。

かわいいなぁ。

かほちんとはこういう話をあまりしてこなかったから新鮮だ。



「くわしく」

「特にきっかけとかあったわけじゃないんだけど、ね」

「そうなんだ」

「なんで折原は気づいてたんだろう」

「わたしより先にかほちんのこと気づかれたの悔しいな……」