嫌いだったけど

足に激痛が走った。


なんとか立ち上がろうと手すりをつかんでも、てんでダメ。


どうしよう、どうしよう…


と思っていたら、急に、体がふわっと浮いた


背中には、多分男の子のかたい手。


ハッとなってキョロキョロしていると、私の真上に葵君の顔。


その整った顔に見とれていると、不意に葵君がこちらを向いた。


目があった瞬間、葵君が赤くなったように見えた。


いつもと違う、余裕がなさそうな顔。