04「ずっとずっと君だけを見てきた。」朝比奈SIDE




「どうかと思うけど、確かに顔はかっこいいけど。そりゃあハーフだからかっこいいの当たり前だし。
つーかマジでムカつく。
なーにが、俺は自分の目で見て人を判断したいから、だよ。
美麻の事何も知らねぇくせに!」

「つーかどうして俺はお前の家に呼び出されてんだよ…。つーかそういう事は俺に言わずに美麻に言えよ…」

「美麻に言えたら苦労してない…! あいつ、馬鹿だってマジで副社長っていうスペックに騙されてるに違いないんだよッ。
あいつは昔から男運は悪い方なんだ。ああいった一見優し気な男にすぐにほだされて、結局傷つくんだから…
クソ、俺にしておけよ……」

「だからそれは俺に言わないで美麻に言えって…。 んっと、お前こじらせてんなあ…。もう俺達28歳だぞ?引くわー……」

「言わなくたって分からねぇか?普通。 中学から就職先まで、それにマンションまで同じだったら普通気が付くだろう!」