「ちょっと朝比奈、今変な事想像したでしょう?」
ぎゅっと頬をつねられて、現実に引き戻される。
「べ、別に変な事想像してねぇよ…! お、お前の体なんかに欲情しねぇからな…!
大体お前を嫁に貰ってくれる奇特な男なんてこの先現れる気がしねぇ。 あくまでも、仕方がなく俺が貰ってやるっつー、お前の人生に決して訪れる事のないような幸運にもっと感謝しろ」
性格は中々変わらないものらしい。 どうしてもいつものノリで、美麻をディスってしまう。
ぎゅっと頬をつねる力が強くなり、俺の腹に右ストレートが力強く入った。
それでも隣に居た美麻は、目を細めて口元を広げて大笑いした。
「それでも私は嬉しいけどね。 朝比奈とずっと一緒に居れるなんて。 ずっとしてたお願いが叶った…!私の夢を叶えてくれてありがとう、朝比奈」
「フンッ。馬鹿め。ほんと…馬鹿。 俺の夢を叶えてくれたのは…美麻の方だろう。」