「それにしても今から楽しみねぇ、子供!」
「夏樹くんに似たらきっとかっこいい子になるわあ」
「私は美麻ちゃんに似た可愛い女の子がいいわあ」
「おい、ババア。勝手に話を進めるんじゃねぇ。
子供なんて……そんな…」
子供なんて…子供…。 美麻に似た子供なんて可愛すぎるに決まってるじゃねぇか…!
ああ、想像しただけで倒れそうだ。 つーか子供の前に、俺達は男女のそういった営みさえもした事はないんだ。
でも結婚するんだよな?!
だったらそうなる事は自然な流れで…。
ああ、この日をどれだけ夢見て来た事か。 どうしよう。そんな事ばかり考えていたら頬が緩む。ああ…!ニヤニヤが止まらねぇ。
そんな俺を隣に居た美麻が訝し気な表情で覗き込んでくる。 俺は知っている。こういう時の美麻は俺を軽蔑しているという事を。



