ハロウィンの奇蹟

 「僕が死んでから日本はずいぶん変わったんだねぇ」

 「けっこう欧米の行事ごととか定着したと思うよ」

 「いいなぁ。僕は同じお盆ならこっちがいい。賑やかで楽しそうだもん」



 そう言って宗一郎は光り輝くイルミネーションを見てキラキラと瞳を輝かせた。


 ああそうか、やっぱり明治の人でも宗一郎はそういう風に感じる年頃なんだなぁと私は思う。

 じゃあせめて今日だけは、ハロウィンだけは楽しませてあげようと思った。