ずっと気づかなかっただけ。

みんなが納得してくれて、

「親衛隊作らないとだね!1人にさせないように!」

って面白おかしく、でも至って真面目に話し合いをしてくれるから、

とっても気持ちが軽くなる。

チカくん、私負けないよ。

「終わったよ、どう?」

タケくんが声をかけてくれて、

タオルを外して鏡を出す。

「わぁ!すごいね、タケくん!本当にありがと!」

毛先が一直線で長さはガタガタだったのが、

不自然さがなくなってる。

「兄弟多くて、節約で散髪俺が担当なの!」

タケくんは嬉しそうに笑う。

元気、出た!

本当は、悔しいけど。

でもみんなが心配してくれるから、

なんとかしないとって思える。