ずっと気づかなかっただけ。

何か言って和ませた方がいいのかと、

口を開きかけた時、

「はい、そこまで!もー、太一も千景先輩も落ち着いてください。周りが盛り上がってます。…真白にまた何かあったらどうするんですか?」

なっちゃんが割って入ってくれる。

「え、私?平気だよ!」

「真白は黙ってて。ややこしくなるから。」

ピシャリと言われて、

なっちゃんの指示に従う。

「それに、真白はモノじゃないので、そこんとこ言い方気をつけてくださいね?さ、真白戻るよ、授業始まる!」

なっちゃんが冷静に言い放って、

驚く2人とクマさんをおいて、

私の背中を押して教室に戻そうとする。

「え、でも」

「いーから!真白のこと考えて動けないバカは置いていけばいいのよ。」

ええええ!

なっちゃんが太一だけじゃなく、

チカくんもバカの一括りにした!