ずっと気づかなかっただけ。

「おはよ。」

「お、おはようございます…」

なんだか考えすぎて、

もうせっかくチカくんの部屋に侵入できるというのに、

侵入できず、

家を少し早く出ようとすると、

ドアを開けたらチカくん。

今日もカッコいい…

じゃ、なくて。

「いつもと違う時間なのに、」

なんでチカくんいるの?

と言おうとしたら、

被せ気味に、

「いつもと違う時間なのに、起こしにも来ず先に出ようとしたのは?」

チカくんがいう。

うう、

「私です。」

「ん。ま、俺も昨日までのことがあるから文句言えないけど。悪かったな。」

ヨシヨシと頭を撫でられる。

あれ、今まで通り?

昨日のは夢!?

「で、考えまとまった?」

夢じゃなかった!!!

恐る恐る首を横に振ると、

「ま、いーけど。行くぞ」

チカくんが歩き出す。

怒っては無さそう…?

「俺いない間、通学大丈夫だったか?」

「うん、クマさんが一緒に行ってくれたから!それに、もう1人でも大丈夫だよ?高校生ですから!」

「…自分のこと自覚してない奴の言うことは信じられない。」

な、なんと…信じられないとは…

チカくんは私を壁際に寄せてくれる。