ずっと気づかなかっただけ。

あれ。

え、チカくんの好きな人って…

信じられない気持ちでチカくんの方を確認すると、

目が合う。

「ふはっ、真白顔あっか!!」

楽しそうなチカくん。

すごいスッキリした顔をしてて。

「へっ、ち、チカくん違うよ!チカくんのそれは幼なじみの好きで!!」

「うるせぇ、真白にだけは言われたくないんだけど?」

またほっぺをつままれる。

今度は片方だけでビヨーンと少し痛いくらいに引っ張られる。

「え、でも、」

「真白、」

「う、チカくんその顔で近づいてこないで!ドキドキ死する!」

「真白は?俺に対して幼なじみの好きしかない?」

チカくんの顔がどんどんちかくなる。

「わ、わかんないよ、今初めて色々自覚したというか…」

早口で言うと、

チカくんが笑う声がして顔を上げると、

おでこにぬくもり。