「い、今まではいたことあるの?」

視線を逸らすチカくん。

あ、あるんだ…

頭をカナヅチで殴られた衝撃。

いつだろう。

私はチカくんしか特別に思えたことがなかったし、

チカくんも甘えさせてくれるから、

チカくんも勝手にそうなんだと思ってた…

なんか、苦しい。

「真白?なに考えてんの。」

「へっ、いや、ううん、なんでもない。勉強教えて!」

ダメだ。

これ以上はパンクする。

持ち帰って考えよう…

チカくんから離れて、

チカくんの部屋の真ん中に置いてあるテーブルとお洒落なカーペットの方に行く。

机の上にはペン立て。

そこは私がいつも勉強するたびに色々持ち込んでは置いてくからチカくんが私用に作ってくれた収納場所。

腰を下ろして、

わからないところにつけた付箋を探してノートを開きつつも、

ずっと頭の中はなんとも言えないぐるぐる感。