「真白、今日は人少ないし離して平気。」
私にチカくんが声をかける。
だって、
「だって、チカくんまた離れちゃうかもしれないから…」
思ってることを素直に口に出すと、
チカくんは何も言わずにリュックの紐を掴んだ私の手を握ってくれる。
「…なに。」
驚いてチカくんを見つめてると、
チカくんが恥ずかしそうに目を逸らす。
「…ううん、なんでもない!」
チカくんと久々に話せて嬉しい!
そこからずっとおしゃべりして、
バイバイして、
帰って着替えてからも、
恐る恐るベランダをのぞいたら、
カーテンが少し空いてて、
鍵がかかってない窓。