ずっと気づかなかっただけ。


私は返事をせずに、

マイペースに歩く。

「…真白。」

返事なんかしてあげないんだから!

ヤケになって、

意地をはり続けてしまう。

チカくんはため息。

ため息…つかれた。

…そう、だよね。

面倒、だもんね。

朝1時間も早いのに起きて待ってくれてたのに、

こんな態度しか取れないし…

でも、嫌なんだもん。

落ち込む気分のまま、

会話をすることなく、

学校に着く。

なっちゃんを見つけたら、

チカくんに何も言わずに走る。

チカくんにもう一度名前を呼んでもらった気がするけど、

返事もせずに離れる。

もう少し落ち着いて、

自分の気持ちを整理したら、

ちゃんと、チカくんの目を見よう。