ずっと気づかなかっただけ。


「…1番か。千景先輩はランク外だし、結城の中の1番に一個でもなれてるならいいや、今後もその1番俺ね?タケは2位以下で!」

「え、えぇ!1番2人はダメなの?」

「だめ、No. 1のオンリーワンがいいわけよ。」

「…わかった。」

「まぁ、好きな人と幼なじみ部門No.1のあの人には敵わないけど…でも、それで十分…さんきゅ、結城。」

「ううん、いつもありがとう太一!友達としてだけど、大好きだよ!」

「っ、まぁ友達でもそう言ってもらえるならいいや!スッキリした!」

そこからは2人でいつも通りに会話して。

チカくんがくるのを待つ。

「千景先輩おそくない?」

太一の声にケータイで時間を見る。

…たしかに。

もう駅についてもいいころだと思うけど。

「太一。」

「うわっ!びっくりした!クマ先輩!」

背後から急に声をかけられて、

2人して驚いて声を上げる。

「クマさん?チカくんと別行動ですか?」

「いや、美波が千景離さなくて、困り果ててるところにお前らが視線に入ったから、邪魔しにいけって。」

ご丁寧に説明してくれる。

クマさんが指さす方には、

私たちが座って見てた方向と反対の裏の公園があるところに、

チカくんと美波さんと、お友達。