チカくんの言葉に一瞬固まる。
チカくんの目がいつもより余裕なさげで。
それは私が好きだからだと思うと、
胸がギュッとする。
「チカくん、怒らない?」
「…何。内容による。」
首に回した腕を解かれる。
「…こっち、きて。」
ちょいちょいと、
手招きすると、
立ってたのを私の前に向き合うように膝をつけて座ってくれる。
「…何。」
「もっと、ちかく!」
「…真白、」
文句を言おうとしたチカくんに、
身を乗り出して、
唇を重ねる。
何度か角度を変えて唇を重ねて、
チカくんの唇を少しだけ舐める。
「っ、バカっ」
「チカくん、教えて?」
綾さんに聞いたの。
チカくんが頑なに私を大切にしてしようとしてくれて、
触れるだけのキスより先に進もうとしなかったらどうしたらいいですか?って。
そしたら綾さんがニヤリと笑って、
こうやってしたら?って教えてくれたんだよ。
そしたら、あとはチカくんが教えてくれるからって。

