ずっと気づかなかっただけ。


しばらくして、何かを堪えるように声をだす。

「…じゃあまず、男の家にそのふわふわもこもこの生脚見せる丈の部屋着なんて着て入ってこないこと。そんな姿あいつらに見せたくない。」

うんうんと頷く。

チカくんが嫌なことは覚えたい。

「どんな格好なら、いい?」

「っ、俺しかいないなら、この格好でいい。友達来るかもしれない時は、肌見せないで。」

「っ、わ、わかった!」

真っ赤になりながら必死に頷く。

「でも、俺だってこの格好でこられると抑えきがなくなるかもしれないから、覚悟出来てないなら着てくんな。」

抑えが効かない?

覚悟…?

一瞬ハテナで埋め尽くされるけど、

綾さんの言葉を思い出して、

また高速で頷く。

「で、でもやっぱりチカくんに会うなら可愛い服見せたいっ、…時は、どう、したら、いいでしょうか。」

恥ずかしさで語尾が敬語になって声も小さくなる。