「チカくん、照れてる…の?」
恐る恐る口に出すと、
軽い舌打ちが聞こえる。
でもこれは怒ってるわけじゃなくて、
照れ隠し。
「チカくん、んっ、」
チカくんの手を避けて、
チカくんのほっぺに背筋を伸ばして口付ける。
「…嫌がってたのに、どういう心境の変化。」
チカくんが私の頬にお返しをくれる。
今度はおでこ。
「…嫌がってたわけじゃないっ!チカくんがもっと好きだなって思ったの。」
チカくんの目を見て言うと、
「…ほんと、心臓に悪い。」
そう言いながらチカくんが少し私を覗き込むようにして近づくから、
そっと目を閉じる。
数秒後に少しだけ触れた唇。
「…今度は真白が真っ赤だな。」
チカくんの嬉しそうなハニカミ顔。
きゅうっと胸が苦しくなる。
チカくん、好き。
恥ずかしいけど、ふわりと心が軽くなる感じ。
ソワソワふわふわ、
あったかいチカくんに包まれてる感じ。
「むぅ、恥ずかしい…けど、…もう一回、だめ?」
チカくんの袖を掴むと、
チカくんが私と同じくらい真っ赤になって、
何度も優しく口づけてくれる。
…チカくん、チカくん、大好きだよ。
心の中で何度も呟いた。

