着くと、病院の人に案内された。

そこには、白い布を顔にかけられた血まみれの未来が居た。

「どう…どうして…?」

即死だったそうだ…

どうして未来がそんな目に遭うの…?

「沙夜(さよ)…」

夫は私を抱きしめ、涙を流しながら未来に近づく…

白い布を取り、顔を見ると血の気がない青白い未来の顔があった…

私も近づき、頰を撫でる。

あまりに冷たい…

涙が溢れる…

昨日まで、獣医になりたいって言っていたこの子が…

誰よりも優しいこの子が…

「…どうして…事故に遭わないと…行けないの…」

夫は未来の頭を撫で、苦しげな顔で涙を流す…

全てを奪われた…

さっきまで幸せだったのに…

「うううぅ…未来…未来…」

受け止めきれないこの現実と、広がる証拠が私をおかしくさせる…

その日は、夫と泣きはらした…

夢の中でもやはり思うのだ。

どうして…と

そして私達の愛おしい愛娘は私達に笑いかけてくることは二度と無いと気付いてまた涙が溢れた。