私の中の何かがストンと落ちた。

全てをひとりにじゃなくていい…

それに未来は兄弟の存在を知って叫んで喜ぶ様な子ってことぐらい分かってた筈なのに…

『ママ?赤ちゃんが出来たら一番に教えてね』

ごめんね…一番に教えれなかった…

大事なことなのに忘れててごめんね

「ありがとう…ありがとう俊介、未来…」

そっと自分のお腹を撫でる。

「心配させてごめんね、もうあなたを産む覚悟は出来たわ。
あなたのお姉ちゃんとお父さんが教えてくれたの…」

少しだけお腹を蹴った感覚にふわりと頬がほころんだ。

「もう…帰ろうか。」

優しく手を伸ばす俊介の手にぎゅっと掴んで私は未来へ胸をはせた。


……

「んぎゃあ、んぎゃあ、」

産まれて来たのは可愛い可愛い女の子。

こんにちは、はじめまして、お母さんだよ

愛しい私の子…

あのね、貴女にはお姉ちゃんがいるの。

優しい、可愛い女の子。

いつか会えるからその時は、たくさんおしゃべりしてあげてね。