お食事処(おしょくじどころ)
と書かれているいつも家族で行っていた宿内の食事処だ。

女将さんも優しく、赤ちゃんへの設備がしっかりしていて良く行っていた。

しかも、お食事処内はダメだけれど、宿の部屋はペット可でライも行けたから毎年この宿に来ていた。

未来にどこ行きたいと聞くと必ずここがいいと言うから、良く行っていて…

でも…もう…行く人は今日で最後だろうか…

痛くて辛くて堪らない。

あの日は、受け入れられた現実が今は不安定で…

暗くて、どう逃げたらいいか分からない闇に呑まれそうな時…

「ぎゃぁぁぁ!んぎゃぁぁ!」

食事処内に響いた泣き声。

まだ生まれたての赤ちゃんが泣いている様だった。