夕暮れの音楽室。
僕は、その前をぼーっと歩いていた。



『ひらひら、舞う花…』
女の子の歌声が聞こえてきた。

僕は、少し開いたドアからそっとその子を見つめた。


綺麗な女の子、透き通る歌声に僕はその場から動けなかった。



動いちゃいけない気さえした。
ただ、もっとその子を見ていたかった。