もう一度君に伝えたい。

「いきなり呼び出してごめんね?」





「別に。」





「相変わらず女子には冷たいんだね、望月くんは。
せっかくモテるのに勿体ないよ?」





「鈴野には関係ないだろ。」





「確かにそうだね、いきなりごめんね。笑」





「で、用は?」





「あのさ、私と付き合ってくれない?」





「は?」





「俺、鈴野となんて全然関わったことない。
だから付き合うことは出来ない。
第一、俺は女子が嫌い。」





「うん、知ってるよ笑」





「じゃあなんで」





「望月くんは女子が嫌いだから。」





「女嫌いな俺と付き合って他のやつに自慢すんのかよ」





「そんなことが目的じゃないよ。
ただ彼氏が欲しいだけ。」





「彼氏が欲しいだけなら俺じゃなくたっていいだろ。
葵、鈴野がタイプとか言ってたし。葵でいいだろ」





「ダメだよ、桜井くんは。私がタイプなら尚更。」





「意味わかんねー。」





「意味わかんないよね、ごめんね。
望月くんなら私を好きにはならない。
だから私と付き合ってください。
望月くんの3ヶ月を、私にください」





「だから無理だって…」





「お願いします! 3ヶ月でいいんです。
3ヶ月経ったら別れていいから…
付き合ってる間好きじゃなくていい。だから…」





「わかったよ。 なればいいんだろ? 彼氏に。」





「ほんとに!? ほんとにいいの?」





「こんなに必死に頼まれて断れっかよ」





「そうだよね、無理言ってごめんね笑」





「しょうがねーから許してやるよ。」





「望月くんって本当は優しいんだね」





「まぁな」





「ふはっ、望月くん面白い笑」





「笑うなよ笑」





「そういう望月くんだって笑ってるじゃん笑」





「うるせーって、笑」





「告白した相手が望月くんでよかった。」





「そりゃどーも。」





「ツンデレかよ!」





「ち、ちげーよ!」





「照れてる望月くんもかっこいいよ笑」





「なんだよ急に。」





「ただかっこいいなーって笑」





「そうだ!望月くん、」





「ん?」





「せっかくカレカノになったんだし、一緒に帰らない?」





「まぁいいけど。」





「ほんとに!? ありがとう!」