「再発が認められます。
結愛ちゃんはあと半年程でしょう。」





「嘘でしょ…？ なんで結愛が…！」





「お母さん、」





「結愛は、結愛は治るんですよね!?」





「正直治療をしても完治は見込めません。」





「しかし治療をすれば結愛ちゃんの残りの時間は
長くなると思います。」





「長くなるってどのくらい長くなるんですか？」





「ちょっと結愛！」





「あとどれだけ自分が生きれるのか知りたい。」





「そうだね、長くて5ヶ月かな。」





「5ヶ月も伸びるならすぐに治療を…」





「お父さん、お母さん。 私、治療しない。」





「結愛、何言ってるの…？」





「そうだ、治療をすれば長く生きれるんだぞ!?」





「伸びるって言ったってたったの5ヶ月でしょ？」





「たったのとか言わないで！ 5ヶ月も伸びれば
1年も生きられるの！ お母さんは結愛と
少しでも長く過ごしたい…。」





「5ヶ月伸びても治療でやりたいことなんて
全然出来ないんだよ！ 私だって
お父さんとお母さんと少しでも長く過ごしたい。
でも治療で辛い毎日を送るんじゃなくて
みんなが過ごす普通の毎日を過ごしたい。」





「病院のベッドから出れなくてやりたい事を
やり残して死ぬより、長く生きれないとしても
友達と最後まで過ごして大切な思い出を作って
悔いを残さずに死にたい。」





「結愛は死なない。大丈夫だ。父さんが治す。
だから死ぬなんて言うな…！」





「先生今言ったじゃん。余命半年って。治療しても
私1年後には死ぬの。 先生で治せないんだから
死なないとか大丈夫とかお父さんが治すとか
出来ないこと言わないで。」





「っ…結愛、」





「ごめん、言いすぎた。私、先帰るから。
説明はお父さんとお母さんで聞いて。」





「結愛！」




















お父さん、お母さん、ごめんね。


何度も病気しちゃうような体の弱い娘で。


迷惑ばかりかけてごめんね。