『美味しい~!聖人さんと一緒だと、いつもより
美味しいのはどうしてかなぁ』

『お腹空いてたからだろ……
にしても、美味しそうに食べるなぁ』

『はい!』


その時、店のオーナーが挨拶に来た。

『こんばんは!みくるちゃんが男の人と一緒だ
って従業員が噂してたから、飛んできたよ!』

『うん、私の恋人だよ!』

『ぉおい!……ぁ…あの……恋人です…』

『そうなんですかぁ!!いやぁ~驚いたなぁ。
けど元気になって良かったよ。みくるちゃんが
入院中、みんな寂しかったんだから』

『ごめんなさい……けど、もう元気だよ!』

『恋人のおかげかな?ハハハ!ごゆっくり~!』


聖人はやけに親しい間柄が気になった。

『ミルク、ここよく来るの?』

『来るっていうより、部屋にご飯を届けてくれたりします』

『え!?部屋まで!?ここの料理を!?
どういう事!?』

『私、この上に住んでるから、
あっ!聖人さん!これも美味しいですよ~』

『この上!?そうなの!?
ミルク、一人暮らしだったのか!?』

『はい、ひとりです。たまぁにお母さんが
お父さんと喧嘩して来るけど。
聖人さん全然食べてませんね……私と一緒だと、
食欲ないですか?』

『ぁ…ごめんごめん、食べるよ』

『聖人さん、あ~~ん!』

『はぃはぃあ~~んって、どさくさに紛れて
俺がやるわけないだろ!』

『ふふふ。聖人さん、あ~~~~ん!!』

『なんだよもぅ……ぁーん』


聖人はみくるの愛嬌に負けて口を開け、
食べた料理は物凄く美味しく感じ驚いていた。