あなたは私の救世主!~俺様ドクターの命じるままに

『おい聖人!お前知らないフリしてたけど、
いつの間に院長の娘さんと仲良くなったんだよ!
VIPの病室って娘さんのとこだったのか!!』

『あ?なんだよ急に』


小児科との合同カンファレンスへ向かう途中、
早速情報を耳にした同期は聖人に詰め寄る。

『一晩中付き添ってたのよね。』


そこへ葵が現れた。

『あ……水野も、知ってたの?』

『別人かと思うくらい献身的だったわよ。
みくるさん、子供みたいで可愛いものねぇ』

『えぇ~、そんな聖人見たことないぞ~!』

『なんの事だか全然わかんねぇなぁ~!』


葵は皮肉で言ったつもりが、聖人はいつもより
上機嫌になり、本気なのかもしれない…と、
にわかに信じられずにいた。