(みくる!?お父さんが家で倒れて病院に運ばれたの!!今どこ!?すぐ来れる!?)


お母さんからの電話に動揺していたみくるは、
聖人の側から離れられずにいた。

VIPフロアに着くと、聖人の上司とみくるの母が
廊下で話をしているのが見え、急いで駆け寄る。


『お疲れ様です!院長の容体は!?』

『お?柊先生、みくるちゃんと一緒だったの?』

『あっ、はぃ……』

『一緒で良かった。その様子だと1人で病院に
来れなかったかもしれないわね…』


みくるは、みんなの会話を聞くのも怖く、
聖人の後ろに隠れて耳を塞いでいた。

『お父さん、こっちにいるから行きましょ』


母に連れられ皆で病室へ入った。