ゴールウェイの迷走は、代を追うごとに酷くなっていく。
そしてある時、ますます道を踏み外す要因になった問題が起きた。
女が生まれにくくなったのだ。
他の家庭では、だからどうしたと思うのかもしれない。
子供が生まれれば、性別に関係なくめでたいものだ。
それに残念ながら、名家では男が望まれる風潮が未だに残っている。
けれど、ゴールウェイは違った。
聞くところによれば、魔女と名乗る怪しげな女のもとへ行き、信じられないような儀式までやったというから不気味だ。
そして生まれたのが、待望の女児――エミリアだ。
「……ですが、その頃には既に狂っていたのです」
いつしか繁栄のことなど忘れ去り、縁談を蹴り続ける王家への恨みが募り――あろうことか、国の転覆を謀るまでになってしまった。
「今でこそ北は物質的には豊かですが、国土としては小さな国です。かつて、トスティータとクルルがひとつの国であった時代は、比べるほどもなかったくらいに」
それがふたつに分かれ、互いに弱まっていく。
北にとっては、絶好の機会。
ゴールウェイの恨みつらみも爆発寸前。
そんな頃、エミリアは妙齢になった。



