・・・
かつて、ゴールウェイは女が生まれやすい家系だった。
それなりの家柄だった為、かなり前から王家との関わりもあったらしい。
どの代からこうなったか、今ではもう不明だが、ある時誰かがふと思ったのだろう。
『我が一族から、王妃を――』
いつからか、それが悲願となった。
だが、事はそう上手くいかなかった。
王妃はおろか、王族との婚姻すら結べないのだ。
王弟、従兄弟……幅を広めてみても、何度申し出ても、まるでいい返事をもらえない。
普通に考えて、他に腐るほどの良縁があったのだ。
古き良き家柄といえども、所詮下を見ればの話。
ゴールウェイとて、上から見下ろせば下級に違いないのだし、そのまた上には格別の家があろう。
ただ、それだけのこと。
そんな単純なことを、ご先祖様は納得してはくれなかった。
トスティータでは、国内の領地争い等は禁じられている。
つまり、余程の功績がない限り、元々の階級以上に家を大きくすることは難しい。
そう、たとえば――娘が王に見初められるなんていう、夢みたいなことが起きなければ。



