「 天音には関係ないよ 」

「 ある 。もし好きなら
 紫月をこうやって追いかけるのやめる 」



… なんだそれ


「 追いかけるのやめるって。
 俺が 天音にフラれたはずなんだけど? 」


テーブルにあった角砂糖に手を伸ばす天音に俺は言う、


「 そうだけど…
 この前言ったじゃん。まだ紫月が好きだよ 」



その目はやっぱり真剣なまま。

いつもみたいにふざけてない。


「 …… 」

「 何か言ってよ。」



「 天音のことは大切だけど
 もう特別じゃない。」



これが本音だ。


もちろん 初恋で長く付き合ったから
本気で好きだったから


天音のことを引きずって
色んな人を巻き込んで


傷を癒やしてくれる人を求めてた。


大切なことには変わりない。


だけど、、



「 やっぱり あの子でしょ 」


天音が言ってるあの子とは松木のことで…



俺の中では確実に 松木の存在が大きくなっている。



「 あぁ。」


天音の方は見れない。

どんな表情をしてるかも 怖いから、、