「 また試合行っていい? 」
平石の手から解放された私の頬
まだ少し熱をもっている。
「 うん。きて 」
笑って言う平石にキュンとしてしまう私。
… おかしい
「 … じゃあ、また学校でね 」
私は小さく手を振ると
「 あぁ。」
って 平石は右手を小さく挙げて背を向けた。
公園の角を曲がるまで平石を眺める、
出会いは最悪で、
触れてくる平石が苦手で、
絶対に好きになんてならないと思ってたのに
今じゃもう平石の罠にハマってる感じ。
だけど、平石の本音は全く分からなくて。
次の日、
校門を通ると前を歩く女の子から聞こえてきた声。
『 昨日の試合終わって、紫月くんと元カノがキスしてたって。』
ドクンーーーー
その言葉に私は心臓を鷲掴みにされた気分。
席も離れて、挨拶さえ交わされないし
まともに平石のこと見れるわけない。
すぐに噂は広まった。
会えば挨拶を交わす程度で、
私たちの関係は何もない。
むしろ今まで以下だ、、
家族のことを話してくれたから、
たくさん触れてくるから
いい気になってた。
