クールな彼の甘苦い罠






「 紫月冷たーい 。ね?遥野ちゃん 」


ってお姉さんは なんか楽しんでるよね?


「 うんうん 」

頷きながらハンバーグを食べている平石をチラッと見た。




「 遥野ちゃん、甘いもの好き? 」


オムハヤシを全て食べ終わる頃、
お姉さんに聞かれて 私は頷く。


「 じゃー、ちょっと待っててね 。」


ってキッチンの方へ行ってしまった。


「 お姉さん、パワフルだね 」

「 嬉しいんだろ。稜矢としか来たことないし。」


って。

… あ。そうだったんだ。
てっきり、天音ちゃんとも、、

なんて思ってたから すごい嬉しくて

「 また 私 、食べにくるね 」

って 色々な嬉しさを隠しきれてない私。


結局、デザートまで頂いて

ご飯もデザートもお姉さんがサービスって。


「 ごちそうさまでした!また食べに来ます 」


私は カフェの外まで見送りに来たお姉さんにペコリと頭を下げる


「 絶対きてね!こちらこそありがとう 」


と、お姉さんは私たちに大きく手を振る。



それから2人で駅へ向かうけど、
2人になると何を話していいのか分からなくなり私はただ隣を歩くだけ。


ちゃんと、隣をね。