クールな彼の甘苦い罠





「 … ごめん。全然知らなかったから、、

「 あー。スッキリした。」


私は言葉を選びながら声をかけようとしたけど平石に遮られて

「 ん? 」

笑顔の平石に首を傾げる


「 だって、松木には話そうと思ってたけど タイミング分かんなかったから。」

「 そうだったんだ。」

そう思って貰えたことだけで私は満足で。


「 話して軽蔑されたらとか…

「 バーカ!するわけないじゃん 、」


軽蔑なんてしない。
それよりも話してくれて私は嬉しい。


「 ねぇ、松木?

 … この手は?このままでいいの? 」


って 平石の向ける目線

「 あ!!えー!ごめん!つい …?無意識!!」


私も目線を向けてびっくり、
思わず平石の左手を握っちゃってた。


記憶にないけど、机に置かれた平石の左手の甲に
私の右手が乗っているということは

私からってことになるよね?


「 … っへ? 」

私は手を離そうとすると
平石の左手は私の手の下でくるっと反対を向きそのまま指が絡まってくる。


「 こういうこと? 」


平石は私の顔を覗き込んでニヤッと意地悪な笑みを浮かべる


私は全力で首を横に振るけどそんなの意味ない


「 この前、触れないでとか言ってたの誰だっけ? 」


こう言う時の平石にはもう勝てない

その質問に私は顔がカーッと熱くなるのがわかる