「 やっぱあんた最低だね 」
って 私は 彼を睨むけど効果なし。
「 名前は? 」
って 私の髪の毛を撫でながら聞いてくる
知らないよね、私のことなんて。
と、思いながら
「 あんたみたいな最低男に絶対教えない 」
って 再び彼を睨む。
「 ふーん。まぁ、興味ないからいいや。」
そう吐き捨てると冷めた表情で
さっと離れて 教室を出て行った。
「 自分勝手すぎる 」
私は一人残った教室でボソッと呟く
キスされた唇が熱を持つ
話すことも初めてなのに、
感情なんてこれっぽっちもないのに
何で 一度のキスが、こんなにも
破壊力があるのだろうか。
乱暴ではない、
虜にさせるような、そんなキスだった。
けど、
彼は 誰にでもそうやっている人だ。
