まぁ、学校で会えるし。

そう思いながら、
会場の外にある 小さな広場のベンチへ腰掛ける。


まだ試合を終えてないチームがランニングしていたり、

子供が遊んでいたり、



そういえば…


菜桜に『 差し入れあげなきゃ!! 』と言われて、昨日用意したスポーツドリンクとお菓子。


けど、甘い物が嫌いな平石へのお菓子の選択は難しくて、


「 必要ないじゃん 」


甘いチョコやしょっぱいせんべいなど持ってきてみたけど出番ないや。


私は少しがっくし。


本当に平石って人気…と、いうかモテると実感した。



ブーブーブー

カバンの中でスマホが鳴る音がして

《 はる、どこいるの? 》


って、菜桜からのメッセージ。


《 広場のベンチ 。
 稜矢くんとゆっくり話していいからね!》


と、返事をして スマホをしまった。



私はたくさん持ってきたお菓子の袋の中から
チョコを出して食べる。


… これも、別に必要ないか。



スポーツドリンクもあげられないし、

自分で飲もう



そう思って ペットボトルのキャップを開けようと手をかけた時、

「 …ッ!!! … えっ?! 」


突然 後ろからペットボトルが取り上げられて
パッと振り向くと



「 探した 」

って 平石の姿。