あたしは小さく首を振るけど

「 菜桜に嘘ついちゃうんだ〜 」

って 頬を膨らませて私を見る。


「 ごめん。

 …… 好き、、みたいです。」


私は 恥ずかしすぎて顔を覆うと

「 きゃーー。はる、可愛いー!!」


って ほかに聞こえないくらいの声で
菜桜が叫ぶ。というか、抱きついてきた。



「 ほら、試合始まるから。」


私は照れ隠しにコートを指差す。


後半戦が始まろうとするコートは
みんなで円陣を組んでいる。


また 声には出さず ファイト と勝利を願った。



ピーーーー
っと、音がして始まった後半戦。



かなり、点差を詰められた場面もあったが



「 平石いけー!!!」

残り7秒と表示される中、
相手のボールをカットすると軽快なドリブルで2人抜いてゴールまで向かう平石の姿


その姿は素晴らしくかっこよくて、

菜桜は立ち上がって応援している。


私は、入れ!と願うばかり。



ピーーーーーーー

「 やったー!!!」

パチパチパチパチ!!!


残り1秒でランニングシュートを決めた平石

みんなが拍手する。

私も、もちろん。