平石の元カノのことを色々考えていると
ピーーーー
って音と同時に試合が始まる。
「 稜矢くんー!いけー!! 」
って菜桜は身を乗り出して応援していて、
他の女の子たちも点が決まる度に歓声が大きくなる。
「 ほんと はる、落ち着いてるよね 」
菜桜は、喉枯れそうと言いながらもずっと応援を続けている
「 私が叫んでたら変でしょ。」
できることなら 大きい声で平石を応援、、
いや、チーム全員を応援したい気持ちはあるんだけど。
そんな自分を想像するだけで 鳥肌が立つ。
「 けど、実は1番応援してるんだよねー?」
「 やめてよ、」
そう言われてしまうと恥ずかしい。
「 接戦だねー、っあー!!平石、ナイスー!!」
興奮気味の菜桜の横で、
平石のシュートに小さく拍手をする。
グータッチを交わす平石と稜矢くん、
平石に笑顔が見られることがレアすぎて
私も少し微笑んでしまう
…こんな風に笑ったりするんだ。
って。
認めたくなかったけど、
平石が好きなんだ。
自分で確信した。
