クールな彼の甘苦い罠




しばらくして
「 ただいまー!」って戻ってきた菜桜と稜矢くん。


「 見て!これ、絶対 はるが好きなやつ 」

って 机の上に出したのは
イチゴミルクのカップケーキ


「 ん!美味しそう〜 、菜桜さすがです 」


「 紫月はコーヒーだけ、食べないだろ?」


って 稜矢くんが プレミアムブラックと書かれた
少し高級そうなコーヒーを出し、



「 あぁ。」

と、ソファにいた平石は
みんなが集まるテーブルに移動してきた。



「 … 甘い物嫌いなの? 」


私は平石を見て言うけど


「 嫌い 」


って その言葉にズキっと胸を刺された感覚


自分のことを嫌いって言われてるかのような。



「 美味しいのにー!
 平石とはデザート食べに行けないね 」


別に深く考えた発言ではなかった。


純粋に思ったことを言ったのに


「 他の奴と行けば?
 藤野とか甘いの好きそうじゃん 」


って 冷たく答える。

…… ダメージ


何で、こんな機嫌悪いの。

それは、俺を誘うな。俺を諦めろ、ってこと?


わけわかんない…


「 だーめ!菜桜が一緒に行くもん 」


って 菜桜が気を遣ってくれたのか明るく言う。


こんなはずじゃなかったのに、、