クールな彼の甘苦い罠




「 … ぇ、、ねぇ。ひらい…し…ッ 」


しばらく髪の毛を触りながら、

無言で私を見ている。

それに耐えられなくなって、
名前を呼んだ。



「 ……ッ」
私の肩に手を回し、抱き寄せる形で首筋をなぞる指がくすぐったくて体全体が反応してしまう



「 首 弱いんだ 」
平石の掠れた低い声で全身に電気が走る感覚

抵抗なんてできない、、


だって、


平石の指が私の指にしっかり絡まってくるから。




「 … ッ、、ーーーだめ‼︎ 」


平石の顔が至近距離になって、


ーーーあ、キスされちゃう、

そう思った時、
私は必死で止めた




「 拒むの? 」




私を見下ろす平石の表情は何とも言えない 

少し切なそうな、そんな表情



だけど、


「 … 都合のいい相手にしないで。」



私は 目線を下に向けて震える声で言った。




わかったんだ

平石は私に気持ちなんてない


辛い時に側に居てくれる人が欲しいだけ


写真を見た後、

私を見る目は優しくなんてなかった。


「 … 」


だから私を見て何も答えない


私が顔を上げると目が合うんだ、

「 … 好きじゃないでしょ、私のこと 」


また消えそうな震える声で私は言った、


もう勝手に出て来ちゃうから。
止まらない、。