それなのに、



「 … じゃー。

 お前が相手になる? 」



って 、抵抗なんてする隙も与えられず
「 … ッ …… ヤ 、、、」


反対の手で首元の髪をフワッと持ち上げると

首筋をスーッと指でなぞった。



私は突然のことに 肩がビクッと動く




「 … 本当に最て……ッ、、ンー 」


喋ってる途中で私の唇は塞がれ、

しばらく 何が起きたのか理解できなかったけど



「 …… ッ 、、、ッハァ 。」


少しして 彼の胸を必死に押して
解放された私の唇。




「 …初めて。俺に正論吐いたやつ 」


って 表情ひとつ変えず 私を見下ろす

その表情や言葉が何を意味してるか、
この時は全く分からなかった。


「 ねぇ、手 。離してよ 」


私は掴まれた左手を目線まで上げるけど


「 無理 」

って 左の口角を上げて言うと
彼の口元から八重歯が見える