「 どうだった?紫月とのキス 」

笠原くんはニヤニヤしながら
注意したからか、小さい声で聞いてくる。



「 てか、したとかじゃなくて
 私が無理矢理されたの!! 」


私は 精一杯 訴えるけど


「 ハハ!必死な遥野ちゃんも可愛い。」


って 全然 信じてくれてなさそう。。


「 笠原くん すぐそんなこと言って…」

「 稜矢でいいよ。

 あと、紫月と仲良くしてやって。あいつ本当に愛想悪いけど 中身はいいやつだから 」



平石のことを話す稜矢くんは
チャラさとかない ただかっこいい人で、


「 向こうの態度次第だよ 」


って 私は可愛げのない返事をした。


本当は 「 おはよう 」くらい
言いたかったんだけど。




しばらくして戻ってきた平石は

「 邪魔 」

って稜矢くんに言い ドカッと席に座る。



「 喜べ紫月〜 遥野ちゃんが仲良くしてくれるって 」


って 稜矢くんは勝手に言うから、


「 ちょっと!そんなこと言ってないじゃん 」


私は全力で否定をした。


チラッと平石を見ると不機嫌そうな顔で


「 仲良くなんてなりたくねーよ。」


と、私に言う。



それがただただムカつくんだ。