すると
柊から思いがけない返事が。
「アンタらを尾行していたからな。
それであの家がわかった」
「・・・・え、待って。
何ですか、尾行って…」
初耳な彼の言葉に
カトレアは歩く足を止め愕然とした。
「嫌な予感がして
デートの跡をつけさせてもらった」
「えッ!?い、いつからですか!?」
「お嬢さんが家を出た時から」
「なッ」
もうそれは
完全に”最初から”
「尾行って事は、まさか…」
「あー…
さすがにソファに押し倒してた時は参ったけどな。
人のセックスを見物する趣味はねーし」
「ッ!?」
『護るためだ。悪く思うなよ』と
悪戯っぽく笑う柊。
実際にはヤッていなかったワケだが
完全に”最後まで”見られていた事に
全身が一気に沸騰したように熱くなり
カトレアは恥ずかしくなって両手で顔を隠した。
「付き合っていた人は実は悪い奴で
しかも完全に騙されていて。
そしてよくも知らない警察の人にデートの尾行されて…
もう本ッ当…最悪」
嘆くカトレアに
呆れた表情を浮かべる柊。



